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日銀利上げの住宅ローンへの影響は?

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こんにちは!あざらしです。

毎日寒いですね。あざらしは布団の上に、毛布を2枚重ねで毎晩寝ております。

毛布は布団の上に置いた方が、熱が逃げなくて良いらしいですね。

さて、今回も前回に続き住宅関係のお話です。

12/20に日銀が、10年もの国債の上限金利を0.25%から0.5%に引き上げました(厳密には±0.25%の幅での金利コントロールを拡大して、±0.5%へ変更)。

国債の上限金利が上がるということは、金融機関からすると国債の魅力が高まるので、国債に投資する可能性が高まり、市中にお金が回りにくくなります。すなわち、我々住宅ローンを借りる人や事業を運営する人の資金調達に影響が出る訳です。

今回は10年国債の金利操作幅を変更したということで、金融機関からすると長期的な利子固定の商品である、固定金利の住宅ローン(フラット35など)に影響が出てくる可能性が高いです。

固定金利への影響は確実かとは思いますが、ローン借り入れで利用者が多い変動金利に影響はないのでしょうか。

結論としては、将来的に変動金利にも影響が出る可能性が高いと考えています。

以下のトピックをご覧いただければと思います。

本日のトピック
  • 現在のローン借り入れ割合(変動vs固定)はどの程度か?
  • 今後の利回りはどうなるのか?
  • ローンの負担はどの程度増えてしまう?
  • 結論:変動金利で借りている人は、固定金利での借り換えも考えよう
現在のローン借り入れ割合(変動vs固定)はどの程度か?

現在のローン借り入れ割合については、一般社団法人不動産流通経営協会『不動産流通業に関する消費者動向調査(2021年度)』によると、

   変動金利82.1%、固定金利(期間選択)9.6%、固定金利(全期間)5.2%

変動金利を選ぶ消費者が圧倒的に多いようです。

ちなみにそれぞれの金利で最もお得なローンを比較してみると、

   変動金利0.349%、固定金利(10年)0.870%、固定金利(全期間)1.100%

とのことですので、変動金利を選択する人は必然的に多くなる状況ですね(2022.12.2時点)。

あざらし
あざらし

金利がお得な変動金利を選ぶ人が多いんだね!

今後の利回りはどうなるのだろう?

今後の利回りはどうなるのか?

固定金利の推移を確認すると、2013年6月を底を打ち、現在は徐々に上がってきています。

今回の10年国債の上限金利拡大の影響を直接受けるのは固定金利ですので、この固定金利の上がり基調はそのまま継続される(もしくは加速する)可能性が高いと思います。

下記ニュースにもある通り、固定金利の住宅ローンは、1月から更にあがることが確定のようです。

Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

一方の変動金利はどうでしょうか。固定金利が長期プライムレートを参考につけられるのに対して、変動金利は短期プライムレートを参考に設定されます。

短期プライムレートは、好景気の際に高くなる傾向にあり、今後物価の高騰に合わせて、賃金も上昇するという好循環になった場合は、短期プライムレートが上昇することになります。その場合、変動金利は固定金利を上回ることとなります。

実際、バブル期には変動金利8.5%、固定金利が5.5%と現在から比べると逆転しており、今後変動金利が固定金利を上回ることは十分考えられれそうです。

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ローンの負担はどの程度増えてしまう?

金利が上昇した際に、我々の負担はどの程度増加するのでしょうか。

借入額が3,000万円、元利金等方式※の35年返済の場合を考えてみましょう。

※元金と利息を足した月々の返済金額が、返済期間の最初から終わりまで、一定で変わらないという返済方法で、初回の支払いでは利息の割合が高く、返済が進むと徐々に利息の割合が減り、元金の割合が増えてい特徴があります。

現在の変動金利でお得なプランを選択したとすると、0.349%ですので、これが35年間継続したと乱暴に仮定すると、毎月返済額が75,890円、利子を含めた総支払額が3,187万円になります。

これが、金利上昇を受けて変動すると

 ・平均利息が1.000%の場合、毎月返済額が84,685円、利子を含めた総支払額が3,557万円

 ・平均利息が2.000%の場合、毎月返済額が99,378円、利子を含めた総支払額が4,174万円

 ・平均利息が3.000%の場合、毎月返済額が115,455円、利子を含めた総支払額が4,849万円

となります。

金利上昇により、毎月の負担がかなり大きくなってしまうことがわかります。

変動金利でローンを借入している方は、これらの負担増に耐えられるよう、家計を見直すことが必要となります。

少し余談ですが、変動金利の場合、125%ルールと言って、毎月の支払額が125%までしか増えないという文言が契約に記載されていることがあります

しかしながら、これは実際の支払が125%までで、それ以上が免除されるという訳ではありません

これは、毎月の支払額が元本ではなく利子の支払い額に割り当てられているだけで、実際発生している未払利子や未払元本はローンの満了のタイミングで一括返済を求められる場合があります。契約内容を十分確認しておく必要があります。

結論:変動金利で借りている人は、固定金利での借り換えも考えよう

これまでも書いてきた通り、まず固定金利から影響が出始めていますが、必ず変動金利にも影響は出てきます

銀行としては、まず自分たちが長期的なリスクを負うのを避けるため、消費者に変動金利で借りて欲しいというのが本音です。

そのため、今後の利上げが見えた時点で、まず固定金利から上げます。そのあと変動金利を上げることで、消費者が極力固定金利に逃げないような流れを作っておくのです。

もし変動リスクを持ちたくないという方は、今のうちに固定金利への借り換えや可能であれば繰り上げ返済、多少の変動に耐えられるように家計の見直しを検討することをお勧めいたします。

あざらし
あざらし

これからの家計悪化に備えよう!

今回は日銀の実質利上げの住宅ローンへの影響についてお話させていただきました。

次回もよろしくお願いいたします!

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